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JST ERATO 川原万有情報網プロジェクト / Universal Information Network for Convivial Technology

JST ERATO 川原 万有情報網プロジェクトでは、センサーネットワークやIoT機器がより自律的で能動的な人工物として作用し、自然物と共生して新しい価値を生むための「万有情報網」の構築を目指し、エネルギー、アクチュエーション、ファブリケーションの分野において先駆的な研究を展開してきました。
この度、6年にわたり研究してきた成果をまとめ、最終報告会を開催する運びとなりました。

9月17日にはグループリーダーを交えたトークセッション(YouTube Liveによるライブ配信)を行います。その後、東京大学目白台キャンパスにおいて、研究成果(プロジェクトで開発したプロトタイプなど)の静態展示を完全予約制で予定しております。
情報通信のみならずロボティクス、IoT、物理、数理、デザインなどに関心をもつ研究者、学生、一般の方々の参加をお待ちしております。

Opening Programオープニングプログラム

万有情報網プロジェクトのグループリーダーに加え、これまでコンセプトやビジョン検討等の議論にご参加いただいてきたRe:public社とTakram社より市川様、緒方様をお迎えし、トークセッションを行います。
このトークセッションは、当日 YouTube Live で配信し、その後アーカイブを公開します。

2021年9月17日に開催されたオープニングのアーカイブ動画です。

URLはこちら https://youtu.be/SdZxYLi22es

Research Introduction研究者によるプロジェクト紹介

Exhibited Projects展示プロジェクト

[No.112] Kirigami Haptic Swatches
Kirigami Haptic Swatches demonstrate how kirigami and origami based structures enable sophisticated haptic feedback through simple cut-and-fold fabrication techniques. We leverage four types of geometric patterns: rotational erection system (RES), split-fold waterbomb (SFWB), the overlaid structure of SFWB and RES (SFWB+RES), and cylindrical origami, to render different sets of haptic feedback (i.e. linear, bistable, bouncing snap-through, and rotational force behaviors, respectively). In each structure, not only the form factor but also the force feedback properties can be tuned through geometric parameters. We experimentally analyzed and modeled the structures, and implemented software to automatically generate 2D patterns for desired haptic properties. We also demonstrate five example applications including an assistive custom keyboard, rotational switch, multi-sensory toy, task checklist, and phone accessories. We believe the Kirigami Haptic Swatches helps tinkerers, designers, and even researchers to create interactions that enrich our haptic experience.
[No.121] ProtoMold:形状が変化する型と真空成形による素材再利用可能な高速プロトタイピング
ProtoMoldは、高速かつやり直し可能な2.5Dプリンターです。近年普及している一般的な3Dプリンターなどのデジタルファブリケーションツールは、造形に時間がかかり、材料は使い捨てです。そこで、高速かつやり直し可能な真空成形法(バキュームフォーム)と動的なピンディスプレイを組み合わせたProtoMoldを開発しました。ユーザは、ジェスチャ入力や、3Dスキャナなどを使って、ピンディスプレイを制御し、型を作ります。型の成形後、樹脂の板を熱で柔らかくし、吸引器で吸引することで、一瞬で型に定着させます。完成後、樹脂の板を熱することで平らになり、再び利用することができます。本装置を用いることで、日々の食材の形に応じたトレーを食事ごとに作り直すことができ、輸送や材料のコストを削減できます。またインクジェットプリンターと組み合わせることで、お面や地形のデザインが簡単にできます。さらに導電性インクを用いることで、回路を含めたプロトタイピングが可能です。例えば、LEDを内蔵した光る造形物や、複数のシートを組み合わせることでヘッドマウントディスプレイの試作など複雑な形状も試作可能です。さらに形だけではなく、印刷した模様や回路もやり直しができます。
[No.75] BlowFab: レーザ加工による再利用可能で硬質なインフレータブル構造体の造形
Blowfabは、レーザーカッターとブロー成形を組み合わせることで、高速に再利用可能な2.5Dオブジェクトを作成できるプロトタイピング手法である。マスキングテープ、PETからなる多層構造のプラスチック板をレーザー加工することで、粘着箇所と空洞箇所を作成する。その後、2枚を重ね、ヒータを用いて温めることで板が軟化し、粘着箇所が自然に熱融着する。軟化時に空気を注入することで、硬質なプロトタイプを作ることができる。さらにカットパターンを工夫したり、耐熱樹脂を組み合わせることで、任意の角度に曲げたり、耐熱フィルムを用いることで表面に凹凸加工を施すことができる。
[No.68] Dynablock: 磁性ブロックによる瞬時かつ繰り返し分解・再統合可能な立体造形システム
本研究では、高速で再構成可能な立体造形システム「Dynamic 3D Printing」を提案します。Dynamic 3D Printingは、多数の小さな物理的要素から任意の3次元形状を組み立てることができます。また、その形状を分解して要素に戻し、新しい形状を再構築することもできます。本研究では、このアイデアを具体化するプロトタイプシステムとしてDynablockの設計と実装を行いました。Dynablockは、ピンベースの形状ディスプレイを造形装置として活用し、約3,000個の一辺9mmの立方体状のブロックを組み立てることで、数秒で3次元形状を形成することができます。従来の3Dプリンティングシステムや形状ディスプレイシステムでは実現が困難なアプリケーションシナリオを示すことで、ビジョンの可能性を探っています。
[No.62] Heteroweave
Heteroweaveは、西陣織の「箔」に着想を得て、様々な異素材を緯糸として代入し新たな機能やインタラクティビティが埋め込まれた織物です。これまでに、株式会社細尾、山口情報芸術センター(YCAM)と連携しながら、周囲の温度により柄が変化する布、微細なパターンを印刷した紙を織り込み、インタフェースとして用いることができる布、さらには水分含有量により硬度が変化する素材を織り込むことで、書き換え可能な(立体)形状を構成する布などを実作してきました。素材特性と西陣特有の織構造を掛け合わせることで変化を与え、新しい布との関わり方を探求しています。
[No.108] Flower Jelly Printer: スリットインジェクションプリンティングを用いたフラワーゼリーの自動造形
フラワーゼリーとは、花の形をしたゼリーが透明なゼリーの中に浮かんでいる美しいスイーツであり、その意匠で見る者を惹きつける。本研究ではこのスイーツの複雑な制作過程を単純化し既存のデザインスペースを拡張することを目指した。具体的には、ユーザがプレビュー画面を見て試行錯誤しながらゼリーの形状をデザインできる設計ソフトウェアを実装し、さらに色のついたゼリーを透明なゼリーに直接注入することで柔らかく崩れやすいゼリーの造形を実現するスリットインジェクションプリンティング技術を開発した。
[No.124] Archileon: 建築デザインのロボット造形技術による実現手法
3D Printing技術を応用した網物状の構築物により構成される建築空間の提案。見る位置や角度によって透視率や曲率が変化する、有機的かつ柔らかな境界壁を実現する。造形材として発泡ウレタンを使用。画像認識やデプスセンサで制御されるArchileonシステムにより造形することで発泡後の状態にバラつきが生じやすい発泡材で造形しても造形崩壊を生じることなく造形が可能。オーバーハング角が大きく、従来ではサポート材を必要とする形状は自動分割アルゴリズムを利用してモデルを分割・再構築することでサポート無しでの造形を可能とする。これにより造形速度が早く、廃棄物が生じない。また、誤造形を防ぐために、事前に造形の軌跡のシュミレーションを3Dモデルで確認するソフトが準備されている。